託宣が下りました。
ヴェルジュ山ならわたくしもよく知っています。アレス様のおっしゃる通り、聖水――つまり禊ぎの間の水源である山です。
ただ、あの山は最近魔物が出るようになったとかで、入るのには討伐者の手が必要だったはずですが……
「アルテナ様と、僕と。もう一人か二人誰か、護衛についてきてもらえますか。僕一人ではアルテナ様をお守りすることができないので」
「僕が行きます!」
真っ先に声を上げたのはカイ様。
迷ったのはアレス様で、ちらとベッドのヴァイス様をみやります。
「……万が一ヴァイスが暴れ出したら、クラリス一人では相手は無理だ。私は行けない」
「じゃあ僕一人で行きます。ヴェルジュ山くらいなら、きっと大丈夫です」
ではカイ、お願いします――とヨーハン様はありがたそうに頭を下げました。
「アルテナ様がもう少し体力を回復なさってから。三人で行きましょう、ヴェルジュ山に」