託宣が下りました。

 石というのは地中から生まれるものではないのでしょうか。
 わたくしがそう尋ねると、「すべての石の源は、元は空から生まれているんですよ」とヨーハン様は微笑みました。

「もちろん、『最初の石』が――ですけれどねぇ。そこから、あらゆる種類の石が地中で生まれたんです~」

 途方もない話でした。
 けれど――どこか、心がうきうきするような話でもありました。

 足下にも当たり前にある石。これらの大本は空から生まれたなんて、少しだけロマンチックです。

「我が国は幸運にも星の神に愛されました。本来ならば外国も星の神の加護の範疇(はんちゅう)なのですが、不幸にも他に、星の神が石の源だと気づいた国はいなかったようです~。それと――」

 そこで、ヨーハン様は言葉を切りました。

 どこからか風が入ってきています。カイ様の魔術の火は動きませんが、ヨーハン様の松明の火は、相変わらずゆらゆら揺れています。

 どこから? ――奥から……?

 一段と狭い場所が見えました。思い切りかがまなければ、入れそうにありません。

「ここをくぐれば、目的地です~」

 ヨーハン様はそう言って、「くれぐれも気をつけて通ってきてくださいね」と言いながら、真っ先に腰をかがめて中へ入っていきました。

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