託宣が下りました。
星の巫女が、星の神を宿す――?
「ど、どういう意味ですか、ヨーハンさん」
カイ様の声には動揺が入り交じっているようでした。
けれど返すヨーハン様の声はのんきなまま。
「そのままの意味です~。むかーし昔は、選ばれた『星の巫女』はここに来て禊ぎの儀式を行いました~。そして――神に選ばれた巫女は、その身に神を『降ろす』ことができた。御声を……聞くだけではなく」
『巫女』とは、神を宿す者のことを言うのです、とヨーハン様は言いました。
わたくしは唖然として口もきけませんでした。
巫女に……そんな役割があったなんて。
「元はそうすることで、国を浄化する意味があったようですね」
ヨーハン様は難しい顔であごにゆびを当てました。
「神を宿した巫女はしばしの間生き神として生きたようです。空にしかいない神と実際に奇跡を起こせる目の前の生き神と……どちらがより国をまとめるかは、想像がつくでしょう?」
そうすることで――
国は、まとまりを保った。生き神様を……象徴とすることで。
そうすれば、たとえ国内が荒れていても元に戻ったという。内紛直前という空気さえ、解きほぐされたという。
他ならぬ本物の神に、諭されてしまうから。
神に――勝てるはずがないから。