託宣が下りました。
胸の前で両手を組み合わせて、わたくしは必死に自分と向き合い、自分に言い聞かせました。耐えなければ。聞きたくないだなんて思ってはいけない。
すべてを、受け容れなければ、前には進めない。
「――星の巫女に神を降ろすと、魔物が生まれる危険性があるというのは……」
「神降ろしに失敗したときの話です。巫女に宿りきらず散った神の力が周辺の石に宿り魔物に成る。そういうったことが、しばしばあったようです」
「…………」
わたくしは胸で手を組み合わせたまま両目を閉じました。今聞いたことすべてを咀嚼するために。
「それで、ヨーハンさん。結局、おねえさんはここで何をすればいいんですか?」
カイ様が急いた声で言いました。珍しく、苛立っているようにも聞こえます。
わたくしは目を開け、ヨーハン様を見ました。
ヨーハン様はうなずきました。その瞳に、悲痛な光を載せて。
「星の神を宿した巫女は奇跡を行えました。すべての病気や怪我を癒やせました。そして何より、魔物を滅せました――元より魔物は星の神々の欠片ですから。だから僕は、」
「アルテナ様に、星の神を宿していただきたいのです」
――わたくしが星の神を宿す――?
「そんな、無理です。わたくしはもうとっくに星の巫女の資格を失って――御声さえ拝受できないのです」