託宣が下りました。
幾条もの光が湖面に差し、その合間を縫って空の星の影がゆらゆら揺らめいています。
わたくしは迷わず泉の中央へと進みました。
冷たい水でした。けれど、ふしぎと寒さは感じません。まるで春に水浴びに入る川のようです。冷たいのに、優しい。
本当にわたくしの祈りで神は降りてくださるのでしょうか……
信じられませんでした。でも、信じなくてはいけません。
『星の巫女は神を疑ってはならない』
それは修道女として真っ先に学ぶ事柄です。
それに――何よりも。
今このときも、苦しんでいる人たちのことを思えば。
胸の前で手を組み合わせ、目を閉じました。
瞼の裏に映るのは星ではなく、助けたい人々の姿でした。
ヴァイス様、シェーラ、エリシャヴェーラ姫、町の人々……
彼らを守る力を分けてくださるのなら、わたくしは何だってする。
命を削って行わなければならないのなら、それでも構わない。
星の神よ、だから、どうか。
そのお力をお分けください――
一心に、一心に。
彼らを助けたいと。彼らに生を、と。それだけを。
いったいどれほどの間、禊ぎの水に浸かっていたのか……
ふいに、世界が明るくなったのを感じました。朝になったのでしょうか――?