The kiss of death!!〜イケメン悪魔5兄弟VS私!!〜
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バッカスと契約を結んで数日。
本日はバイトも学院もない週に1回の休日。
私はミアと魔界の街へ出て、ミア案内の元、ショッピングを楽しんでいた。
「おいで!咲良!」
「はいはい」
終始ご機嫌な様子のミアが私を手招きで呼ぶ。
私は本日何度目かわからないミアからの呼び出しに笑顔で答え、ミアの元へ向かった。
「この口紅咲良に似合うと思うの。だからこれあげるね」
「え!?」
本日10回目のミアからの贈り物に私はまた驚く。
どうやら私が1人でコスメを見ている内に買ってしまったようだ。
「いや!いいよ!もういいから!」
「なんで?私は咲良にこれを付けてもらいたいのに」
「…っ!じゃあせめてこれは私に払わせて!私が買うから!」
私に贈り物を断られたミアは本日10回目の悲しそうな表情を浮かべる。
そんなミアの表情に私もきっちり本日10回目の心の痛みを感じ、カバンから急いで財布を出した。
せめてお買い上げさせてください。
年下の子から永遠と貢がせるなんて無理。
大人としてダメだ。