チューリップ~君に贈る花~
でも、死んでしまったのなら【生まれ変わる】のが筋ってもんだろう。
それなのに、この男は俺が【生まれ変わる】ことができないと言っている。
「…なんで?」
やっぱり男の言葉の意味が理解できず、そう聞き返すことしかできなかった。
「詳しい話は後ほど。ここは他の皆様の邪魔になります。
場所を変えましょう。ついてきてください。」
男は俺の質問には答えず、どこかへと歩き始めた。
「え…」
一瞬、どうするべきか迷ったが、俺は結局男についていくことにした。
未だ状況はいまいちよくわからないが、よくわからずに行動するよりも、この男に説明を求めるほうが良いと思った。