やっぱり幼馴染がいいと彼氏に振られたら、彼のライバルと恋人の振りをする事になりました
「じゃあ送るよ」
その笑顔に驚く。
「ええっ? いいよ! 皆楽しんでるのに悪いよ!」
彼女持ちの設定とは言え、河村君にお近づきになりたい女子は多いのだ。
「普通さ、彼氏は彼女を送るものだろ? しかも体調が悪そうなら尚の事……心配だし」
真剣な眼差しを向けられ、閉口する。
体調が悪い訳では無いけれど、それならば明らかにおかしなこの様子を、何と答えればいいのか……
悩んでいる間に、河村君は迎えに来た誰かに自分たちは先に帰ると告げてしまい。私は河村君に手を引かれながら、お先に失礼させて貰う事になった。