【完】夢見るマリアージュ
私はブスで性格も暗い女だ。 友達も殆どいなく、現在は家族とも疎遠。
恋人は勿論いない。 いない所か22年間彼氏という存在も出来た事がなく、男性の友達さえも出来た事はない。
毎日に希望もなくただただ流れる時間を無駄に過ごすだけ。 けれどそんな私にだって、幼い頃からたった一つ夢がある。
夢を見るだけならば、無料だ。 だからこの趣味は止められない。
地味で冴えない私の密かに昔から抱える夢は’お嫁さん’ 女性に産まれたのならば大半の女性が普通に掴めるような夢が、私にとっては雲を掴むように難しい。
私が誰かのお嫁さんになりたいなんて口にすれば、大半の人が失笑するだろう。
合コンなんて怖くて行けないし、そもそも誘われる事もない。 かといって婚活サイトに登録したとして、誰も私なんて相手にせずに会員費だけが無駄になる事は目に見えている。
温かい家庭に育ってきた訳ではない。 父や母を見て育ってきているせいか男性に淡い夢や幻想を抱いているわけでもない。
それでもいつか……私を私だと認めてくれた上で、自分が掴めなかった温かい家庭を築く事は幼い頃からの夢になっていた。
それ以外に夢などない。 しかし叶わないから夢という言葉を使うのだと気が付いたのは、ずっと昔の話だ。