【完】夢見るマリアージュ

「ありがとう。青柳さんの気持ちはとっても嬉しいよ。」

そして告白を受けていた相手は――― 阿久津(アクツ) 北斗 さんだ。 実は北斗さんは我が社の社長の息子であり、次期社長だ。

社長室に勤める彼とは滅多に会えないけれど、高身長で爽やかな笑顔。 甘いルックス。ふんわりとした雰囲気で少しも偉ぶっていなく、私の知っている現実社会の人間の中で最も王子様に近い人間である。


彼に憧れている女性社員は多い。 けれどまさか青柳さんもとは…。

実は岸田さんも北斗さんに憧れている女性社員の一人だった。だけど彼女が何となく北斗さんから煙たがられているのは知っている。

私も岸田さんと北斗さんは余りお似合いではないと思う。 綺麗な人だけど……。

しかし青柳さんと北斗さんは何故かしっくりくる。 まさにお似合いのカップルだ。  声を殺し心の中で二人への祝福の言葉を贈った。

「嬉しい。嬉しいけれど、青柳さんとは付き合えない。」

「は?」

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