【完】夢見るマリアージュ

は……?と私の心の声と青柳さんの先程とは全く違う低い声が重なった。
ゆっくりと顔を上げると、青柳さんは口を大きく開けて呆気に取られていた。

まさに’こいつ何言っちゃってんの?’という顔である。  全くの同感である。 高嶺の花と呼ばれる岸田さんは少し女王様っぽいので、清楚な王子様タイプの北斗さんとは似合わないと思っていた。

けれど青柳さんの様な女の子らしいタイプの女性は彼にしっくりとくる。 けれど北斗さんはさらりと青柳さんの告白を断っていた。

「それってどういう意味ですか?」

「えっと。 君の事は全然知らないし……」

青柳さんが少し強めの口調で言うと、北斗さんは口ごもってしまった。

「はぁ? それって付き合ってから知って行けばいい事じゃないですか?」

ぐいぐいと北斗さんへと近づく彼女に対し、少しだけ引いて困っている様子だ。

驚いて遠くから見ていた私の空いた口も塞がらない。 どちらかといえば遠目で見ていた青柳さんは大人しいイメージがあった。

こんな風に威圧的な言い方をするなんて……。

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