【完】夢見るマリアージュ

「そうに決まってるじゃない。 私青柳は大嫌いなのよ。性格悪い癖に良い子ぶりっ子して腹の中では何を考えているか分かりやしない。
私は騙されないわよ。
あいつに男を取られたっていう噂は沢山聞いているんだから」

「でも……あんまり知らない人をそうやっていうのは良くないかと」

反論しようとすると、ぎろりとこちらを睨む。
ひぃ…怖い。

美人だから怒ると迫力がすごい…。
思わず肩をすくめて、岸田さんの顔色を窺うようにぼそぼそと口を開く。

「だって…岸田さんだってちゃんと話す前は怖い人だと思っていたけれど、こうやって仲良くなっていくと良い人だったし」

「はぁ?!私が良い人?!舐めてんの?!」

怒り口調だったけれど、顔は真っ赤になっていた。
「良い人です!」と私が力説すると、更に彼女は真っ赤になっていった。

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