【完】夢見るマリアージュ

誰かと一緒に過ごす時間がこんなに楽しいなんて。一人の時は知らなかった。
それがまさか、北斗さんと一緒に過ごせるなんて未だに信じられない。
向かい合って座り、私の作ったご飯を食べて「美味しい」と笑顔を漏らす。

何気ない会話をして、私のつまらない話を笑って聞いてくれる。 その全てが奇跡のようで
夢にみたような幸せを彼は与えてくれる。

「そういえばさ、この間チョコレートフェアで会ったレナって覚えている?」

「レナさん…?
北斗さんの幼馴染でショートカットのスタイルの良い、チェリーチョコレートカンパニーのご令嬢の桜栄レナさんの事ですか?」

自分でもここまで詳しくインプットしているのはドン引きだけど。

本当に雰囲気のある大人の女性だった。 綺麗なだけじゃなくって凛としていて、女優さんみたいな美人さんだった。

「そうそう、幼馴染の。 そのレナがさー、突然なんだけど来年結婚するんだ!」

「結婚ですか?」

北斗さんは自分の事のように喜んでいた。

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