【完】夢見るマリアージュ
レストラン内での会話も北斗さんがリードしてくれて、とっても楽しかった。 携帯の画面上ならばもっと上手に話せるのに、いざ彼を目の前にしてしまうと上手く言葉が出て来なくなる私を気にかけてくれて
私の興味のある事。 好きな事を話してくれる。
けれども気になるのは、周囲の女性客の好奇の目である。 私と北斗さんが並んでいると、不釣り合いなのは誰よりも自分自身が分かっていた。
でも、北斗さんはそんな視線をちっとも気にする事はなく「城田さんと話していると楽しい」と言ってくれる。 それがお世辞だって事位分かっているのに、嬉しくてこんなにも胸がいっぱいで苦しくなる。
食事を終えた後、北斗さんはレストランの系列店であるというお酒も飲めるスイーツ店へ連れて行ってくれた。
ガーリーな雰囲気で一目見た瞬間から気に入ってしまった。
「最近、飲みに行った後にお酒と一緒に〆パフェっていうのが流行ってるんだって」
「お酒とパフェって意外な組み合わせですね…。
わー…どうしよう。美味しそうなのばっかりで迷う…!」
「城田さんお酒もイケる口?」
お酒のメニュー表を差し出して、北斗さんが言う。
小さくこくんと頷く。