【完】夢見るマリアージュ
やっぱり美人なのにアグレッシブな彼女は尊敬出来る。 私も、彼女のポジティブさ少しでも分けてもらえれば…。
いや…ポジティブさを分けてもらっても、私と北斗さんって絶対ないよ。
’じゃあ、あなたは何の為に頑張っているっていうのよ?!’
岸田さんの言葉。
この一ヵ月、北斗さんの隣にいてつりあうように…つりあわなくてもいい。隣に歩いていて変に思われないようにって。
それを想うと、胸がぎゅっと締め付けられる気分になる。
「あの、岸田さん。今日って時間空いてますか?」
「ん?時間?」
頑張りを無駄にはしたくない。 そう思ったのは、初めてだった。