ふたつ名の令嬢と龍の託宣
それが王位継承にまつわる争いをなくし、平和を保つのだと、ハインリヒは続けた。
実際に、今現在、王位継承権を持つのはハインリヒ王子だけだ。ここブラオエルシュタインでは、王位継承権は龍に託宣を賜った者のみが有し、その下に二位、三位と権利を持つ者は存在しない。
長い歴史の中、それが当たり前のことだったので、この国には『王位継承権第何位』というその概念すら存在しなかった。
龍の託宣が違えられたことは、ただの一度もない。
国民に対しては、現王が王太子を指名するという形をとっていたが、全ては龍の意思のまま王位は継承されてきた。実際に国の平和は保たれ、数少ない争いごとは他国の侵入が主であり、国内は王家の政で安泰な世が続いている。
現王であるディートリヒ王は次男であったが、託宣が降りたのは長兄ではなく弟のディートリヒだった。そこに王位継承にまつわる争いはもちろん存在しなかった。
龍のあざを持って生まれ、託宣を受けた者が王となる。それはこの国の王家の不文律であり、不可侵の守られるべき真理であった。
実際に、今現在、王位継承権を持つのはハインリヒ王子だけだ。ここブラオエルシュタインでは、王位継承権は龍に託宣を賜った者のみが有し、その下に二位、三位と権利を持つ者は存在しない。
長い歴史の中、それが当たり前のことだったので、この国には『王位継承権第何位』というその概念すら存在しなかった。
龍の託宣が違えられたことは、ただの一度もない。
国民に対しては、現王が王太子を指名するという形をとっていたが、全ては龍の意思のまま王位は継承されてきた。実際に国の平和は保たれ、数少ない争いごとは他国の侵入が主であり、国内は王家の政で安泰な世が続いている。
現王であるディートリヒ王は次男であったが、託宣が降りたのは長兄ではなく弟のディートリヒだった。そこに王位継承にまつわる争いはもちろん存在しなかった。
龍のあざを持って生まれ、託宣を受けた者が王となる。それはこの国の王家の不文律であり、不可侵の守られるべき真理であった。