ふたつ名の令嬢と龍の託宣
そんなときカイが上機嫌で執務室に顔を出した。あれこれ話しつつも、書類仕事はきちんとしていたので「サボっているように言うな。今も仕事中だ」とハインリヒは不機嫌そうに返した。
「わかってますって。おふたりでひとりの女の子の話で盛り上がっていたなんて、絶対に言いふらしませんから」
「誤解を招くようなことを言うな」
「誤解も何も事実でしょー。さあ、公務が待ってますよ。今日はご婦人が多い場所なので、はりきっていきますよ!」
その言葉に、ハインリヒはさらにげんなりした。
「ちゃんと全力で働けよ、カイ」
「もちろんです! 王子殿下の魔の手からご婦人方は全力でお守りしますとも!」
カイに背中を押されて出ていこうとするハインリヒが、ジークヴァルトを振り返った。
「そうだ。今日の午後、クラッセン侯爵令嬢がリーゼロッテ嬢のもとを訪れる予定になった。ヴァルトは邪魔するなよ」
ハインリヒはそう言い残して、カイと共に公務へと向かっていった。
「わかってますって。おふたりでひとりの女の子の話で盛り上がっていたなんて、絶対に言いふらしませんから」
「誤解を招くようなことを言うな」
「誤解も何も事実でしょー。さあ、公務が待ってますよ。今日はご婦人が多い場所なので、はりきっていきますよ!」
その言葉に、ハインリヒはさらにげんなりした。
「ちゃんと全力で働けよ、カイ」
「もちろんです! 王子殿下の魔の手からご婦人方は全力でお守りしますとも!」
カイに背中を押されて出ていこうとするハインリヒが、ジークヴァルトを振り返った。
「そうだ。今日の午後、クラッセン侯爵令嬢がリーゼロッテ嬢のもとを訪れる予定になった。ヴァルトは邪魔するなよ」
ハインリヒはそう言い残して、カイと共に公務へと向かっていった。