ふたつ名の令嬢と龍の託宣
いつもは断りもなく触れてくるくせに、この夜、ジークヴァルトはリーゼロッテの言葉を待っていた。言われてみれば、今、ペンダントの石は夜着の中に隠れている。
リーゼロッテがペンダントを外してジークヴァルトに渡すと、ジークヴァルトは青い石を手のひらの上で転がし、「今日はあまりくすんでいないな」と独り言のようにつぶやいた。
「ジークヴァルト様、昨日はご迷惑をおかけして申し訳ありませんでした」
リーゼロッテがそう言うと、ジークヴァルトは再びリーゼロッテに視線を向けた。
「いや、昨日は不測の事態だ。石を通さず力の流れを確認したらああなった。……苦しかったか?」
「い、いえ、苦しいというか……少しだけ、怖かったです」
ぽつりと言うと、ジークヴァルトは「そうか」とそっけなく言って、リーゼロッテの頭をそっとなでた。あやすような手つきで、リーゼロッテの髪を梳く。
リーゼロッテはくすぐったさを覚えたが、やさしい手つきに心地よさも感じていた。寝不足のせいか、うとうとしてうっかり寝てしまいそうだ。
ゆっくりした手の動きはそのままに、ジークヴァルトは反対の手に持っていた守り石に唇を寄せた。青い石が、さらに青く輝く。いつ見てもきれいだと、リーゼロッテはとろんとした眠そうな表情で目を細めた。
リーゼロッテがペンダントを外してジークヴァルトに渡すと、ジークヴァルトは青い石を手のひらの上で転がし、「今日はあまりくすんでいないな」と独り言のようにつぶやいた。
「ジークヴァルト様、昨日はご迷惑をおかけして申し訳ありませんでした」
リーゼロッテがそう言うと、ジークヴァルトは再びリーゼロッテに視線を向けた。
「いや、昨日は不測の事態だ。石を通さず力の流れを確認したらああなった。……苦しかったか?」
「い、いえ、苦しいというか……少しだけ、怖かったです」
ぽつりと言うと、ジークヴァルトは「そうか」とそっけなく言って、リーゼロッテの頭をそっとなでた。あやすような手つきで、リーゼロッテの髪を梳く。
リーゼロッテはくすぐったさを覚えたが、やさしい手つきに心地よさも感じていた。寝不足のせいか、うとうとしてうっかり寝てしまいそうだ。
ゆっくりした手の動きはそのままに、ジークヴァルトは反対の手に持っていた守り石に唇を寄せた。青い石が、さらに青く輝く。いつ見てもきれいだと、リーゼロッテはとろんとした眠そうな表情で目を細めた。