ふたつ名の令嬢と龍の託宣
「アンネマリー!」
ジークヴァルトに抱えられたままリーゼロッテが声をかけた。アンネマリーは驚いたようにふたりを見上げ、カイの腕を離れてリーゼロッテに駆け寄った。
「リーゼ、具合でも悪いの?」
「い、いいえ、その足をくじいて……」
異形が怖くてジークヴァルトに運んでもらっているとはさすがに言えず、咄嗟にそう言い訳をする。
ハインリヒはキュプカーに手を引かれ、ようやくその場から立ち上がった。
「とにかくここは危険だ。移動するぞ」
ジークヴァルトが言うと、ハインリヒが冷静さを取り戻すように低い声で返した。
「このまま玉座の間に向かうか? だが、先に彼女たちをどこか安全な場所に移した方がいい」
「ああ、ダーミッシュ嬢の客間が一番安全だ。あそこなら部屋に結界が張ってある。玉座の間よりここから近い」
ジークヴァルトに抱えられたままリーゼロッテが声をかけた。アンネマリーは驚いたようにふたりを見上げ、カイの腕を離れてリーゼロッテに駆け寄った。
「リーゼ、具合でも悪いの?」
「い、いいえ、その足をくじいて……」
異形が怖くてジークヴァルトに運んでもらっているとはさすがに言えず、咄嗟にそう言い訳をする。
ハインリヒはキュプカーに手を引かれ、ようやくその場から立ち上がった。
「とにかくここは危険だ。移動するぞ」
ジークヴァルトが言うと、ハインリヒが冷静さを取り戻すように低い声で返した。
「このまま玉座の間に向かうか? だが、先に彼女たちをどこか安全な場所に移した方がいい」
「ああ、ダーミッシュ嬢の客間が一番安全だ。あそこなら部屋に結界が張ってある。玉座の間よりここから近い」