ふたつ名の令嬢と龍の託宣
そんなやり取りをおとなしく聞いていたリーゼロッテは、隣に座るジークヴァルトの顔をちらりと見た。正面に向き直ると、ジークヴァルトの守護者であるジークハルトが、例の如く浮遊しながらリーゼロッテの顔をジーっとのぞき込んでいた。
この客間に戻ってからずっと顔をのぞき込まれているので、気になって仕方ない。助けを求めるように、もう一度ジークヴァルトに視線をむけるが、こちらの様子を気に留めるでもなくジークヴァルトは無表情を貫いていた。
仕方なくリーゼロッテが「あの、ハルト様」と小声で、目の前で浮いているジークハルトに声をかけた。
『何?』
ニコニコしながらジークハルトが答える。
「あの……わたくしの顔に何かついておりますか?」
『目と鼻と口?』
「いえ、そういうことではなくて」とリーゼロッテが言うのにかぶせて、ジークハルトは『ねえ、リーゼロッテ。ちょっと目を閉じてみてよ』と言葉を続けた。
「?? ……こうですか?」
言われるがままリーゼロッテが目を閉じると、ジークハルトはそのままさらにリーゼロッテに顔を近づけた。
この客間に戻ってからずっと顔をのぞき込まれているので、気になって仕方ない。助けを求めるように、もう一度ジークヴァルトに視線をむけるが、こちらの様子を気に留めるでもなくジークヴァルトは無表情を貫いていた。
仕方なくリーゼロッテが「あの、ハルト様」と小声で、目の前で浮いているジークハルトに声をかけた。
『何?』
ニコニコしながらジークハルトが答える。
「あの……わたくしの顔に何かついておりますか?」
『目と鼻と口?』
「いえ、そういうことではなくて」とリーゼロッテが言うのにかぶせて、ジークハルトは『ねえ、リーゼロッテ。ちょっと目を閉じてみてよ』と言葉を続けた。
「?? ……こうですか?」
言われるがままリーゼロッテが目を閉じると、ジークハルトはそのままさらにリーゼロッテに顔を近づけた。