ふたつ名の令嬢と龍の託宣
◇
翌日、リーゼロッテは王城の入口で、迎えの馬車に向かっていた。義父が迎えをよこすといったが、ジークヴァルトが公爵家の馬車を用意してくれたようだ。
ジークヴァルトに手を引かれ、その後ろをエラがついて来る。
目に留まった馬車は、ダーミッシュ家のものよりも豪華なものだった。さすが公爵家といった繊細な作りで、フーゲンベルク家の馬の家紋がさりげなくあしらわれている。
馬車の後ろに、馬を引いた騎士が三人待っていた。道中の護衛にと、こちらもジークヴァルトが公爵家から用意してくれたらしい。ただ、そのうちのひとりは、王命でしばらくリーゼロッテの警護につく王城の騎士とのことだった。
ジークヴァルトに礼を取る護衛たちの中で、真っ直ぐこちらを見ている細身の騎士に目が留まる。
体の大きい若い男と壮年の男の間に挟まれたその騎士だけが、王城騎士の制服を纏っていた。他の二人は公爵家の護衛のようだ。
近づいていくと王城の騎士は、長い真っ直ぐな髪をポニーテールにした女性騎士だということに、リーゼロッテは気がついた。その女性騎士の片目には眼帯がつけられている。
「姉上」
ジークヴァルトのその言葉に、横にいたリーゼロッテの目が丸くなる。
翌日、リーゼロッテは王城の入口で、迎えの馬車に向かっていた。義父が迎えをよこすといったが、ジークヴァルトが公爵家の馬車を用意してくれたようだ。
ジークヴァルトに手を引かれ、その後ろをエラがついて来る。
目に留まった馬車は、ダーミッシュ家のものよりも豪華なものだった。さすが公爵家といった繊細な作りで、フーゲンベルク家の馬の家紋がさりげなくあしらわれている。
馬車の後ろに、馬を引いた騎士が三人待っていた。道中の護衛にと、こちらもジークヴァルトが公爵家から用意してくれたらしい。ただ、そのうちのひとりは、王命でしばらくリーゼロッテの警護につく王城の騎士とのことだった。
ジークヴァルトに礼を取る護衛たちの中で、真っ直ぐこちらを見ている細身の騎士に目が留まる。
体の大きい若い男と壮年の男の間に挟まれたその騎士だけが、王城騎士の制服を纏っていた。他の二人は公爵家の護衛のようだ。
近づいていくと王城の騎士は、長い真っ直ぐな髪をポニーテールにした女性騎士だということに、リーゼロッテは気がついた。その女性騎士の片目には眼帯がつけられている。
「姉上」
ジークヴァルトのその言葉に、横にいたリーゼロッテの目が丸くなる。