ふたつ名の令嬢と龍の託宣
「リーゼ?」
弱々しく頭をふっているリーゼロッテの様子を見て、アンネマリーはただ事ではないと感じた。
その時、令嬢たちから歓喜交じりのざわめきが上がった。
アンネマリーがそちらの方向を見やると、白い手袋をはめた手を行って来いとばかりにひらひらさせている王子と、それにはじかれたように壇上を降りて、大股でこちらへ向かってくるジークヴァルトが目に入った。
ジークヴァルトの勢いに押されて、令嬢たちがひとりまたひとりと道を開いていく。ためらうことなくまっすぐ向かってくるジークヴァルトに、それ以外の人間は誰一人として動くことができないでいた。
ひゅっとリーゼロッテが息をのむ音を聞いて、アンネマリーは彼女が何を恐れているのかをはじめて悟った。
弱々しく頭をふっているリーゼロッテの様子を見て、アンネマリーはただ事ではないと感じた。
その時、令嬢たちから歓喜交じりのざわめきが上がった。
アンネマリーがそちらの方向を見やると、白い手袋をはめた手を行って来いとばかりにひらひらさせている王子と、それにはじかれたように壇上を降りて、大股でこちらへ向かってくるジークヴァルトが目に入った。
ジークヴァルトの勢いに押されて、令嬢たちがひとりまたひとりと道を開いていく。ためらうことなくまっすぐ向かってくるジークヴァルトに、それ以外の人間は誰一人として動くことができないでいた。
ひゅっとリーゼロッテが息をのむ音を聞いて、アンネマリーは彼女が何を恐れているのかをはじめて悟った。