ふたつ名の令嬢と龍の託宣
慣れない王城で、エラはリーゼロッテを守るのに必死だった。王城勤めの使用人たちにうまく取り入り、情報を引き出して、リーゼロッテの味方になりそうな相手とはできる限り親しくふるまった。
おかげでそれなりに親しい相手ができ、夕べは世話になった人たちへの挨拶や、帰郷の準備で走り回っていたエラであった。
ようやくお屋敷に帰れることになって安堵していたエラだったが、目の前で顔色を悪くしている自分の主を見て、その顔を曇らせた。
「リーゼロッテお嬢様、馬車に酔われましたか?休憩をいれてもらいましょうか?」
心配顔のエラの言葉にリーゼはかぶりを振った。
「いいえ、大丈夫よ。ちょっと驚いたことがあっただけなの」
リーゼロッテはそのまま黙り込んだ。
(本当に文通相手がジークヴァルト様だったなんて……)
おかげでそれなりに親しい相手ができ、夕べは世話になった人たちへの挨拶や、帰郷の準備で走り回っていたエラであった。
ようやくお屋敷に帰れることになって安堵していたエラだったが、目の前で顔色を悪くしている自分の主を見て、その顔を曇らせた。
「リーゼロッテお嬢様、馬車に酔われましたか?休憩をいれてもらいましょうか?」
心配顔のエラの言葉にリーゼはかぶりを振った。
「いいえ、大丈夫よ。ちょっと驚いたことがあっただけなの」
リーゼロッテはそのまま黙り込んだ。
(本当に文通相手がジークヴァルト様だったなんて……)