ふたつ名の令嬢と龍の託宣
(あ! ルカ、そこはあぶないわ!)
廊下を進むと、ルカの足元に小鬼がいることにリーゼロッテは気がついた。
咄嗟に手を引こうとするが、ルカは小さな足でその異形をぎゅむッと踏んだ。すると異形は、驚いたようにすっとんで逃げて行ってしまった。
さらに進むと、数匹の小鬼が廊下を遮るようにうろうろしている場所にさしかかる。リーゼロッテがハラハラしながら歩いていると、ルカはおもむろに立ち止まった。
「義姉上、少しお待ちください」
目の前の空間を、ささっと手を払うような仕草をしたルカは、「虫がいるような気がしたのですが、わたしの気のせいでした」と言って、再びリーゼロッテの手を引いて歩き始めた。
先ほどルカが手を払った時、廊下を遮っていた小鬼たちはぺしぺしと弾き飛ばされ遠くへ飛んで行ってしまった。
リーゼロッテの部屋までの間、異形にいくつか遭遇したが、ルカは踏んだり蹴ったり叩いたりして、それらをあっさりと追い払っていた。
しかもルカは、異形が全く見えていないのに、無意識にそれをやってのけているようなのだ。
(ルカが手をひくと転ばないわけだわ)
ダーミッシュ家は無知なる者の家系だと、王子殿下は言っていた。異形が干渉できないとはこういうことだったのかと、妙に納得したリーゼロッテだった。
廊下を進むと、ルカの足元に小鬼がいることにリーゼロッテは気がついた。
咄嗟に手を引こうとするが、ルカは小さな足でその異形をぎゅむッと踏んだ。すると異形は、驚いたようにすっとんで逃げて行ってしまった。
さらに進むと、数匹の小鬼が廊下を遮るようにうろうろしている場所にさしかかる。リーゼロッテがハラハラしながら歩いていると、ルカはおもむろに立ち止まった。
「義姉上、少しお待ちください」
目の前の空間を、ささっと手を払うような仕草をしたルカは、「虫がいるような気がしたのですが、わたしの気のせいでした」と言って、再びリーゼロッテの手を引いて歩き始めた。
先ほどルカが手を払った時、廊下を遮っていた小鬼たちはぺしぺしと弾き飛ばされ遠くへ飛んで行ってしまった。
リーゼロッテの部屋までの間、異形にいくつか遭遇したが、ルカは踏んだり蹴ったり叩いたりして、それらをあっさりと追い払っていた。
しかもルカは、異形が全く見えていないのに、無意識にそれをやってのけているようなのだ。
(ルカが手をひくと転ばないわけだわ)
ダーミッシュ家は無知なる者の家系だと、王子殿下は言っていた。異形が干渉できないとはこういうことだったのかと、妙に納得したリーゼロッテだった。