ふたつ名の令嬢と龍の託宣
そんな事情もあって過保護なジークヴァルトは、隙あらばリーゼロッテの口に菓子を差し入れてくる。
公爵家のクッキーは、効率よくエネルギー補給できるように作られたハイカロリーなクッキーだった。あまり量を食べずに済むが、口の中でほろほろと崩れやすく、不意を突かれるとむせやすいのだ。
このクッキーは、フーゲンベルク家で代々伝わってきた秘伝のレシピで作られており、力の制御がうまくできない子供用に考案されたものである。
ちなみにリーゼロッテのために普段より小さく一口大で作られている。公爵家ではこのリーゼロッテ用のクッキーを、通称「妖精クッキー」と呼んでいた。
リーゼロッテはこの妖精クッキーを常に携帯させられている。いつエネルギー切れを起こしても対処できるようにだ。エラやエマニュエルなど、リーゼロッテ付きの者もみな同様だった。
エラには異形のことは伏せられていたが、リーゼロッテの異変を察知する能力はエラがぴか一だったため、クッキーが必要な場面を見誤る心配はなかった。
ジークヴァルトも万が一の時のためにいつも菓子を持ち歩いている。そしてリーゼロッテの口に差し入れるチャンスを虎視眈々と狙っていた。それは周りの者から見てもバレバレだったが、当の本人はまったくの無意識の行動だったから始末に悪い。
なにせ、リーゼロッテがエネルギー切れしてようとしてなかろうと、ジークヴァルトは時・場所関係なく隙あらば食べさせようとするのだ。
リーゼロッテが困惑しているのを承知しつつ、屋敷中の者はジークヴァルトを応援していた。生温かい視線が何よりの証拠だ。
公爵家のクッキーは、効率よくエネルギー補給できるように作られたハイカロリーなクッキーだった。あまり量を食べずに済むが、口の中でほろほろと崩れやすく、不意を突かれるとむせやすいのだ。
このクッキーは、フーゲンベルク家で代々伝わってきた秘伝のレシピで作られており、力の制御がうまくできない子供用に考案されたものである。
ちなみにリーゼロッテのために普段より小さく一口大で作られている。公爵家ではこのリーゼロッテ用のクッキーを、通称「妖精クッキー」と呼んでいた。
リーゼロッテはこの妖精クッキーを常に携帯させられている。いつエネルギー切れを起こしても対処できるようにだ。エラやエマニュエルなど、リーゼロッテ付きの者もみな同様だった。
エラには異形のことは伏せられていたが、リーゼロッテの異変を察知する能力はエラがぴか一だったため、クッキーが必要な場面を見誤る心配はなかった。
ジークヴァルトも万が一の時のためにいつも菓子を持ち歩いている。そしてリーゼロッテの口に差し入れるチャンスを虎視眈々と狙っていた。それは周りの者から見てもバレバレだったが、当の本人はまったくの無意識の行動だったから始末に悪い。
なにせ、リーゼロッテがエネルギー切れしてようとしてなかろうと、ジークヴァルトは時・場所関係なく隙あらば食べさせようとするのだ。
リーゼロッテが困惑しているのを承知しつつ、屋敷中の者はジークヴァルトを応援していた。生温かい視線が何よりの証拠だ。