ふたつ名の令嬢と龍の託宣
そんなふうに感じるのは、リーゼロッテただ一人だった。他の者にとってみれば、何の変哲もない素敵な贈り物にしか見えない。それこそ、公爵を毛嫌いしているエラでさえ、そう思っていたのだから。
このことを両親に相談することはできなかった。公爵家は、もとはと言えば王族が臣籍となった高貴な血筋を持ち、貴族の中では最高位の爵位だ。
フーゲンベルグ家は、中でも、王家に次ぐ歴史あるお家柄であった。平凡な伯爵家令嬢がそんな公爵家に嫁ぐなど、本来ならそうそうあることではない。普通なら声をかけることもはばかられる、地位の高いお方なのだから。
そんな公爵家当主様からの贈り物を、むげに扱うことなどできようもない。お礼状を書くためにも、リーゼロッテはこっそりエラに頼んで、中身を確認してもらっているのだ。
侍女であるエラが単独で、公爵からの贈り物を吟味しているなど両親には言えないので、あくまで内密に行っている。
花やお菓子は使用人に下げ、飾るなり食べてもらうなりすればいい。問題はドレスや装飾品だ。一度も身に着けることなくしまわれている贈り物専用の部屋が、実のところすでにニ部屋ほどある。
このことを両親に相談することはできなかった。公爵家は、もとはと言えば王族が臣籍となった高貴な血筋を持ち、貴族の中では最高位の爵位だ。
フーゲンベルグ家は、中でも、王家に次ぐ歴史あるお家柄であった。平凡な伯爵家令嬢がそんな公爵家に嫁ぐなど、本来ならそうそうあることではない。普通なら声をかけることもはばかられる、地位の高いお方なのだから。
そんな公爵家当主様からの贈り物を、むげに扱うことなどできようもない。お礼状を書くためにも、リーゼロッテはこっそりエラに頼んで、中身を確認してもらっているのだ。
侍女であるエラが単独で、公爵からの贈り物を吟味しているなど両親には言えないので、あくまで内密に行っている。
花やお菓子は使用人に下げ、飾るなり食べてもらうなりすればいい。問題はドレスや装飾品だ。一度も身に着けることなくしまわれている贈り物専用の部屋が、実のところすでにニ部屋ほどある。