ふたつ名の令嬢と龍の託宣
リーゼロッテとアンネマリーは従妹同士だ。必然的にルカとアンネマリーも従弟同士ということになる。しかも養子のリーゼロッテと違い、ふたりは紛れもなく血縁関係にあるのだ。
亜麻色の髪に水色の瞳のルカは、アンネマリーと姉弟と言った方が納得いくほど、ふたりの容姿は似通っていた。
カイはちらりとハインリヒの様子を伺った。青白い顔のまま、ルカに対して生返事をしている。
この場をどう切り抜けようか逡巡していたカイは、ジークヴァルトと目が合った。ジークヴァルトもハインリヒの様子がおかしいことに気づいているようだ。
「ルカ、もうじき迎えが来る頃だろう」
ジークヴァルトが自然な感じで手を引いて、ルカをハインリヒから引き離した。そのまま入口で待っていたルカの侍従の元へと歩を進める。
ルカはキュプカー達を振り返って、「本日は貴重な体験をありがとうございました」と優雅な騎士の礼をした。
ジークヴァルトに促されると、ルカは少し残念そうにそれに従った。最後に鍛錬場に向かって一礼すると、ルカはジークヴァルトと共に去っていった。
(借りをひとつ作っちゃったな)
ジークヴァルトもあえてルカが来るとは言わずに、知り合いの子供と濁したのだろう。しかし、自分にだけは言っといてほしかったなどと思ってしまう。
(何にせよオレの失態だ。あーあ、イジドーラ様に怒られるかなぁ)
やってきたばかりだったが、適当な理由をつけて、浮かない顔のハインリヒをカイは早々に回収することにした。
亜麻色の髪に水色の瞳のルカは、アンネマリーと姉弟と言った方が納得いくほど、ふたりの容姿は似通っていた。
カイはちらりとハインリヒの様子を伺った。青白い顔のまま、ルカに対して生返事をしている。
この場をどう切り抜けようか逡巡していたカイは、ジークヴァルトと目が合った。ジークヴァルトもハインリヒの様子がおかしいことに気づいているようだ。
「ルカ、もうじき迎えが来る頃だろう」
ジークヴァルトが自然な感じで手を引いて、ルカをハインリヒから引き離した。そのまま入口で待っていたルカの侍従の元へと歩を進める。
ルカはキュプカー達を振り返って、「本日は貴重な体験をありがとうございました」と優雅な騎士の礼をした。
ジークヴァルトに促されると、ルカは少し残念そうにそれに従った。最後に鍛錬場に向かって一礼すると、ルカはジークヴァルトと共に去っていった。
(借りをひとつ作っちゃったな)
ジークヴァルトもあえてルカが来るとは言わずに、知り合いの子供と濁したのだろう。しかし、自分にだけは言っといてほしかったなどと思ってしまう。
(何にせよオレの失態だ。あーあ、イジドーラ様に怒られるかなぁ)
やってきたばかりだったが、適当な理由をつけて、浮かない顔のハインリヒをカイは早々に回収することにした。