ふたつ名の令嬢と龍の託宣
 とりあえずエラにそのドレスを探しに行ってもらうことにした。

「お嬢様、お持ちいたしました。こちらでございます」

 エラが持ってきたのは、パステルグリーンの可愛らしいデザインのドレスだった。早速体に当ててみる。

「やはり裾の長さは足りなさそうですね。そこはレースや同系色の布をあしらえば問題ないと思います。胸元も少し襟ぐりを開けて、もう少し大人っぽく見せるのはどうでしょう」
「まあ、ステキね、エラ。でも実際に着られるか、試着してみないと」

 三年たてば、肩幅やウエスト、胸まわりも当然きつくなっているだろう。リーゼロッテは、エラに手伝ってもらって、そのドレスに袖を通してみることにした。

 屋敷の中で着ている普段着のドレスは機能性重視だ。コルセットはつけず、脱ぎ着も簡単である。エラに背中のボタンを外してもらうと、肩から脱いでドレスをするりとそのまま落とした。

 手触りのいいやわらかい生地のドレスは、すとんと抵抗もなく足元に落ちた。幼児体形のおかげで、ひっかかるところは皆無だ。

(十四歳ってもう少し発育がよくなかったかしら……?)

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