ふたつ名の令嬢と龍の託宣
「やはり裾は少々短くなっておりますねっ。ウエストは以前より細くおなりのようで、うらやましい限りですっ。胸元も大人っぽくなるように、今流行りのレースとリボンをあしらって、お嬢様にお似合いのドレスに手直しいたしますわっ。お嬢様、このエラにっ、このエラにお任せください!!」
「……ありがとう、エラ」

 一ミリたりとて成長していないその胸に、一切触れようとしないエラに、リーゼロッテは力なくお礼を言った。

(そのやさしさがかえってツライ……)

 心の中では滂沱の涙であった。

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