トシノサ恋 〜永久に…君に〜 番外編
「知ってたよ…先生…結婚してるもんね。
指輪してるし、スマホの待受には子供と奥さんの写真だってこと知ってるよ…」
「え…」
何で知ってるんだ…というかじゃあ…何で…?
彼女の拍子抜けするような返事に力が抜けていく。
「それでもね、ちゃんと…先生の口から聞きたかった…私なんて入る隙間なんてないくらい、奥さんが好きだって…
ちゃんと聞いて振られたかった…
じゃないと…諦められないから…」
「…沢村」
「なんてっ!新井先生、奥さん大切にねっ。」
そう言った彼女の顔はいつもの明るい沢村だった。
「ねぇ、先生…奥さんとどこで知り合ったの?」
「………それは…秘密だ。」
「何それっ!教えてよっ!」
「プライバシー」
「ケチっ!そんな石頭じゃ、奥さんに嫌われるよっ。」
「いいからもう、早く帰れ。明日もまだ試験残ってるんだぞっ。」
「はいはい、わかりました。」
「じゃあ、気をつけて帰れよ」
そう言って…彼女に手を振って見送った。
彼女も踵を返して歩き出す。
それを見て俺も来た道を歩きだそうとした時…
「先生!」
急に呼ばれて振り返る…
「…?」
「ありがとうっっっ!」
そう言って彼女は笑って手を大きく振っていた。
そして…彼女は、走り出した。
沢村…
こちらこそ、ありがとう。
紗和…
あの時の紗和が…
どんなにすごかったのか、よくわかったよ。
指輪してるし、スマホの待受には子供と奥さんの写真だってこと知ってるよ…」
「え…」
何で知ってるんだ…というかじゃあ…何で…?
彼女の拍子抜けするような返事に力が抜けていく。
「それでもね、ちゃんと…先生の口から聞きたかった…私なんて入る隙間なんてないくらい、奥さんが好きだって…
ちゃんと聞いて振られたかった…
じゃないと…諦められないから…」
「…沢村」
「なんてっ!新井先生、奥さん大切にねっ。」
そう言った彼女の顔はいつもの明るい沢村だった。
「ねぇ、先生…奥さんとどこで知り合ったの?」
「………それは…秘密だ。」
「何それっ!教えてよっ!」
「プライバシー」
「ケチっ!そんな石頭じゃ、奥さんに嫌われるよっ。」
「いいからもう、早く帰れ。明日もまだ試験残ってるんだぞっ。」
「はいはい、わかりました。」
「じゃあ、気をつけて帰れよ」
そう言って…彼女に手を振って見送った。
彼女も踵を返して歩き出す。
それを見て俺も来た道を歩きだそうとした時…
「先生!」
急に呼ばれて振り返る…
「…?」
「ありがとうっっっ!」
そう言って彼女は笑って手を大きく振っていた。
そして…彼女は、走り出した。
沢村…
こちらこそ、ありがとう。
紗和…
あの時の紗和が…
どんなにすごかったのか、よくわかったよ。