恋愛計算は間違える(アルバートとテレーサ)
「でも、テレーサ様がいなくなったら、一番困るのはここの領民かもね。
彼女はおっとりしているというか・・
そこにつけこむ奴もいるけど
だってまだ20才になったばかりよ。無理ないけど・・」

「20才だとぉ??」
アルの声は裏返り、思わず後ずさりし壁に手をついた。

幽霊の年齢はわからなかったが・・・
まだガキじゃないか・・

その様子を見て、ダイアナがため息をついた。
「さて、私はこれで帰るけど・・
あなたはどうするの?」

アルは館の方を見た。
「住む場所を探すよ。
館のどこかで部屋をもらう」

ダイアナはすぐに
「男の人は館には泊まれないわ。
あそこは修道院と同じだから。
館の脇に昔の使用人の家があるから、そこを使えばいいんじゃない?」

「ああ、なるほどね」
アルは納得してうなずいた。
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