婚約破棄されたので薬師になったら、公爵様の溺愛が待っていました
「これまで病気ひとつしてこなかった王太子殿下が、婚儀のあと突然体調を崩されました。すでに多くの医師と高名な治癒術士が治療に当たりましたが、手の施しようがない状態なのです」
それはメイナードも初めて聞く話だった。
(医師が出入りしていたのと、人前に出なくなったのはそれが原因か。だがまさか本人が病に罹っていたとはな)
しかしセラが言った通り、イライアスは健康に恵まれており、これまで病になったなど聞いたことがない。
突然の病状に違和感を覚える。
「王太子の状況は分かった。だがなぜアレクシアを呼ぶ必要があるんだ?」
「それは……アレクシア様の治癒魔法を試してみたいからです」
「すでに高名な治癒術師が診たあとだと言っていただろう」
「はい。国一番の強い治癒力を持つ術氏も、手が出ない病です。だからこそアレクシア様のお力が必要なのです」
国一番の術氏が癒せない病。そんなものは一つしか思いつかない。
だが、まさかと思う。
「高名な者たちができないことを、妻が成し遂げるとは思えないが」
「いいえ! アレクシア様の力ならば。現に公爵閣下の呪いの痣もアレクシア様を娶ってから消えてきているではありませんか」
メイナードは小さな溜息を吐いた。
「公の場で素顔を晒した覚えはないが……当家の内情に詳しいようだな」
「え? いえ、それは……」
それはメイナードも初めて聞く話だった。
(医師が出入りしていたのと、人前に出なくなったのはそれが原因か。だがまさか本人が病に罹っていたとはな)
しかしセラが言った通り、イライアスは健康に恵まれており、これまで病になったなど聞いたことがない。
突然の病状に違和感を覚える。
「王太子の状況は分かった。だがなぜアレクシアを呼ぶ必要があるんだ?」
「それは……アレクシア様の治癒魔法を試してみたいからです」
「すでに高名な治癒術師が診たあとだと言っていただろう」
「はい。国一番の強い治癒力を持つ術氏も、手が出ない病です。だからこそアレクシア様のお力が必要なのです」
国一番の術氏が癒せない病。そんなものは一つしか思いつかない。
だが、まさかと思う。
「高名な者たちができないことを、妻が成し遂げるとは思えないが」
「いいえ! アレクシア様の力ならば。現に公爵閣下の呪いの痣もアレクシア様を娶ってから消えてきているではありませんか」
メイナードは小さな溜息を吐いた。
「公の場で素顔を晒した覚えはないが……当家の内情に詳しいようだな」
「え? いえ、それは……」