婚約破棄されたので薬師になったら、公爵様の溺愛が待っていました
メイナードが賛成すると、ルイは安心した様子だった。

その後は近況報告など穏やかな会話をして、次の再会を約束してルイはアークライト侯爵家に帰っていった。


笑顔で見送ったアレクシアは、彼の馬車が言えなくなると小さく溜息を吐いた。

「メイナード様、かなり複雑なことになっているようですね」

まさか次期国王について、見直そうと考えている貴族がいるとは思いもしなかった。

しかもそれが、自分の生家だとは。

「ルイが巻き込まれなければいいのですけど」

「そうだな。俺もできる限り手助けする。と言っても現時点ではブラックウェル公爵家に王宮での発言権はほとんどない」

「そうですよね」

アレクシアは眉を下げた。ルイを守りたいけれど、できることは限られているのだ。

「大丈夫だ」

メイナードはアレクシアの肩にそっと手を置いた。

「え?」

「これまでは中央に関わってこなかったが、これからは必要なら介入する。だから心配しなくていい」

「そんなことが、可能なのですか?」

メイナードが発言したとして、耳を貸す貴族がいるのだろうか。

あからさまな無視はしないだろうが、よくない噂ばかりのメイナードを見下している者は多い。

(メイナード様が傷つかなければいいけれど)

いや、もしそんなことになったらアレクシアが盾になればいいのだ。
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