政略結婚ですが、身ごもったら極上御曹司に蕩けるほど愛されました
「あの、か、身体をあまり見られたくないの……」
出産自体は無事に終わった。安産だったと医者は言ったが、柚子にとっては壮絶だった。
もちろんそれでも幸せな体験だったことには変わりはないが、その爪痕は身体のあちこちに残っている。
時が経てばあるいはエクササイズをすれば、元に戻ることもあるようだが、今のところ柚子にはその余力はない。
奈緒を産んだ後のそのままの身体を見た彼の反応が、柚子には不安だった。
「な、奈緒を産んだ後、体型が元に戻ってないの。ちょっと跡が残ったところもあるし……。も、もちろんそのうち元に戻すための体操を始めようとは思っているんだけど……」
ためらいながら言い訳をするようにそう言って、柚子は恐る恐る彼を見上げる。
その柚子に、翔吾が意外な反応をした。
「なんだ、そんなことを気にしてるのか」
ふわりと笑って、こともなげに言う彼に、柚子は少しムッとする。
「そ、そんなことって……。私にとっては、ものすごく重要な……きゃっ!」
でも頬に、チュッとキスが降ってきて、口を噤んだ。
翔吾の唇がキスを繰り返しながら、柚子の耳に到達する。
「どんな身体でも、俺にとって柚子の身体は奇跡みたいに大切だ」
囁かれる低くて甘い彼の吐息に、柚子はまた唇を噛む。
そうしていないと、また恥ずかしい声が漏れてしまいそうだった。
「柚子はこの細い身体で、命をかけて奈緒を産んでくれた。その身体にお礼を言わせてくれないか」
「あ、しょ、翔君……!」
出産自体は無事に終わった。安産だったと医者は言ったが、柚子にとっては壮絶だった。
もちろんそれでも幸せな体験だったことには変わりはないが、その爪痕は身体のあちこちに残っている。
時が経てばあるいはエクササイズをすれば、元に戻ることもあるようだが、今のところ柚子にはその余力はない。
奈緒を産んだ後のそのままの身体を見た彼の反応が、柚子には不安だった。
「な、奈緒を産んだ後、体型が元に戻ってないの。ちょっと跡が残ったところもあるし……。も、もちろんそのうち元に戻すための体操を始めようとは思っているんだけど……」
ためらいながら言い訳をするようにそう言って、柚子は恐る恐る彼を見上げる。
その柚子に、翔吾が意外な反応をした。
「なんだ、そんなことを気にしてるのか」
ふわりと笑って、こともなげに言う彼に、柚子は少しムッとする。
「そ、そんなことって……。私にとっては、ものすごく重要な……きゃっ!」
でも頬に、チュッとキスが降ってきて、口を噤んだ。
翔吾の唇がキスを繰り返しながら、柚子の耳に到達する。
「どんな身体でも、俺にとって柚子の身体は奇跡みたいに大切だ」
囁かれる低くて甘い彼の吐息に、柚子はまた唇を噛む。
そうしていないと、また恥ずかしい声が漏れてしまいそうだった。
「柚子はこの細い身体で、命をかけて奈緒を産んでくれた。その身体にお礼を言わせてくれないか」
「あ、しょ、翔君……!」