政略結婚ですが、身ごもったら極上御曹司に蕩けるほど愛されました
「柚子……」
「翔君、あの臨海公園での言葉はまだ有効? 私たち夫婦として、家族としてまだやり直せる?」
顔を上げて、すがるように柚子は彼に問いかける。
そこには真実を知っても変わらずに優しく包み込むような彼の眼差しがあった。
「あたりまえだ。俺は柚子を愛している」
力強い翔吾の言葉に、柚子はホッと息を吐いて、そっとお腹に手をあてる。そしてふふふと微笑んだ。
「妊娠したから翔君は私と本当に夫婦になろうと思ってくれたのよね。愛してるなんて言ってくれて……お腹の赤ちゃんに感謝しなきゃ……」
ただそこに存在してくれるだけでもありがたいのに、柚子の世界を変えてくれたこの小さな命には感謝してもしきれないと柚子は思う。
だがその柚子の考えを翔吾の言葉が遮った。
「それは違う」
重ねた手に少し痛いくらい力が込められた。
「違うんだ、柚子」
「翔君……?」
「俺は柚子が妊娠したから、柚子を愛そうと思ったわけじゃない。本当の夫婦になろうと言ったわけじゃないんだ。……いや……たしかに、覚悟を決めたのは柚子の妊娠がきっかけだったけど、俺は……」
そこで彼は一旦言葉を切り、強くて熱い眼差しで柚子を射抜くように見つめた。
柚子の胸も熱くなった。
「翔君……?」
翔吾がゆっくりと口を開いた。
「柚子、俺はずっと君が好きだった。ずっとずっと君を愛していたんだ」
「翔君、あの臨海公園での言葉はまだ有効? 私たち夫婦として、家族としてまだやり直せる?」
顔を上げて、すがるように柚子は彼に問いかける。
そこには真実を知っても変わらずに優しく包み込むような彼の眼差しがあった。
「あたりまえだ。俺は柚子を愛している」
力強い翔吾の言葉に、柚子はホッと息を吐いて、そっとお腹に手をあてる。そしてふふふと微笑んだ。
「妊娠したから翔君は私と本当に夫婦になろうと思ってくれたのよね。愛してるなんて言ってくれて……お腹の赤ちゃんに感謝しなきゃ……」
ただそこに存在してくれるだけでもありがたいのに、柚子の世界を変えてくれたこの小さな命には感謝してもしきれないと柚子は思う。
だがその柚子の考えを翔吾の言葉が遮った。
「それは違う」
重ねた手に少し痛いくらい力が込められた。
「違うんだ、柚子」
「翔君……?」
「俺は柚子が妊娠したから、柚子を愛そうと思ったわけじゃない。本当の夫婦になろうと言ったわけじゃないんだ。……いや……たしかに、覚悟を決めたのは柚子の妊娠がきっかけだったけど、俺は……」
そこで彼は一旦言葉を切り、強くて熱い眼差しで柚子を射抜くように見つめた。
柚子の胸も熱くなった。
「翔君……?」
翔吾がゆっくりと口を開いた。
「柚子、俺はずっと君が好きだった。ずっとずっと君を愛していたんだ」