恋歌-Renka-
けれどーーー
「ごめん……」
返ってきた言葉は
あまりにも無慈悲で
花音は俯いて……
ただ“ごめん“と謝った。
何がごめんなの?
君が俺を好きじゃないから?
「ごめん……。私にはよくわからない。」
俺が何も言わずに呆然と
立ち尽くしていると
花音はもう一度言葉を
付け足して話す……
わからないって何が?
俺の告白が分からないってこと?
いろいろな疑問が浮かぶけれど
それらが口から出ることはなかった。
「ごめん…。私はたぶん、お前のこと……ーーーーーーっ!?」
俺は花音が次の言葉を出す前に
彼女の唇を自分の唇で塞いだ。
その続きの言葉を聞いては
いけないような気がした。
徐々に激しさを増してくキス
花音が俺の名前を呼ぼうと
少し口を開けた瞬間に
舌を滑り込ませる。
「んっ……ふぁ…っ!」
キュッと目を瞑っているのに
その瞳からは涙が流れていて
苦しそうに顔を歪ませながら
俺の胸板を必死に叩く花音…
我に返り唇を離す
そして自己嫌悪に陥る
何してんだ俺?
ほんっと今も昔も最低だな…
自分が傷つくのを恐れて
ただ大好きな人を
泣かせただけじゃねぇか…
花音があんなに心を閉ざして
他人を拒絶する冷たい人間に
なってしまったのは
きっと俺のせいかもしれない……
「ごめん…」
「だ、大丈夫……」
そんなに涙流して
何が大丈夫なの?
花音は優しすぎるよ…
そこで怒ってくれたなら
最低って殴ってくれたら
どんなに良かったか……
なのに君は泣きながら笑って
俺の心を擽るんだ。
ほらみろ……好きがまた募ったーーーーー