恋歌-Renka-



こいつも今の俺と同じ
状況なのか……



本当に好きな人には
好かれていない……



そんな美保の気持ちは
痛いほどわかる



でも………



「ごめん…俺には花音しか見えない。」




これが俺の答え…



「突き放したのに…!?叶わないのに!?どうしてもダメ?私じゃダメなの?」



美保のことは好きだ……
でも、それは恋愛感情じゃなくて
一人の人間として……




「突き放しても、叶わなくても…これから先も俺は、ずっと花音が好き。きっと忘れることなんで出来ない。」



「それでもいい!それでもいいよ…私が忘れさせてあげるから!忘れる為に私を利用してもいいよ!?」




美保は真剣な顔で
必死にぶつかってくる。



人から好かれてるのは
嬉しいことだけど



花音を忘れられないまま
美保と付き合ってもたぶん



美保を傷つけるだけだ。




美保だけじゃない
自分も傷つけることになる……




「ごめん…俺の気持ちは変わらないから。美保とは付き合えない。」




俺の真剣な答えを聞いて
美保は何も言わなくなった。




暫しの沈黙



破ったのは美保




「涼太の気持ちは良く分かった。でも、私諦めないから……新学期、覚悟しといてよね?」




と妖艶に微笑んで
公園から姿を消した。




「諦めない………か。」




俺はフッと笑って空を見上げた。




夏の夜空にしては
綺麗に星が輝いていて
よりいっそう切ない気分になる




“どうか幸せになってね“




心から君の幸せを
夏の夜空に乗せて願ったーーー




*涼太 side END*
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