空を舞う金魚
「え……、……はあっ!?」
店の雰囲気にそぐわない砂本の声に、客の視線が集まった。
こほんと咳払いをして飲み物を注文する。渡瀬はジントニックを傾けた。程なくしてカウンターに乗せられたオールド・パルを砂本もひと口飲んで、口を開く。
「……俺の気持ちは知ってたと思うけど?」
「先輩相手でも、譲れないものってあるので……」
いけしゃあしゃあとよく言う。むかつく心を静めながら、笑ったままの渡瀬に聞いた。