空を舞う金魚

「本当に?」

「え? あ、はい……」

「実は冗談とか言わないよね?」

「い、言いませんよ……」

そこまで言うと、砂本は目を手で覆って天井を仰いでもう一度大きく息を吐いた。

「うわ~、マジかー。あー、緊張したあ……。ホントに僕で良いの? 渡瀬くんじゃなくて」

「は、はい」

「うわあ、良かったー。安心したー」

砂の中に居た千秋に水面の空気を吸わせてくれたのは砂本なのだ。渡瀬じゃない。

千秋が返事をすると、本当にほっとした様子で砂本が微笑んだ。その笑みがじんわりと千秋の心をあたたかくする。自分に返った告白は、千秋を幸せにした。
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