子作り政略婚のはずが、冷徹御曹司は蕩ける愛欲を注ぎ込む
「ええと、足りなかったでしょうか。色が付かないのでちょっと心配だったんですが……」

「足りないどころか多すぎる。自分で味見したのか?」

 しゅんと気持ちがしぼんでいく。

 褒めてもらうどころか、ひどい失敗をしたのは明らかだった。

「すみません、味見は……」

「だろうな。……サラダも、どうなってるんだ。なんでキャベツにトマトが丸ごと乗ってる?」

 これはキャベツだったのかと衝撃を受けた。てっきりレタスだと思っていた。道理でイメージしていたサラダと違う出来になったわけだ。

「トマトはそれが一番小さかったんです。いつもそうやって乗っていて……」

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