元婚約者の弟から求婚されて非常に困っています
「…申し訳ありませんが、今から予定がありますの。お引取りお願いします」
自分の口から出た言葉だがあまりにも素っ気なくて少し驚く。
「前もお話しましたが、今、リアム様が考えないといけないのは私ではなくて、シャーロットとのことなのではないですか?それに…私はすでに貴方との婚約は破棄しております。もう婚約者ではありません。今はノエルの婚約者なのです…どうか、お引取りください。事を大きくしたくないのです」
謹慎中なのか、はたまた謹慎が明けたばかりかはわからないが、彼が私に会いに来ること自体あってはならない。
しかも、約束を取り付けたわけでもないのに。
これ以上のゴシップは、彼の今後の人生にさらに重くのしかかかる。
そう考え、努めて何もないように冷静に対処しなければと私なりの最大限の優しさだった。
しかし、そんな小さな気遣いも今のリアムには届かなかったようだ。
「…っ、やっぱり怪しいと思ってたんだ」