元婚約者の弟から求婚されて非常に困っています
「…なんの話ですか?」
唐突なリアムの言い草に思わず聞き返す私。
すると、
「俺との婚約破棄後、すぐにノエルと婚約?世間ではえらく祝福されてるみたいだが、つまりはアカデミーで、俺という婚約者がいながら、ノエルと浮気でもしてたんじゃないのか?」
せせら笑うように、そこまで言うと、リアムは立ち上がり私の方に向かって歩き始める。
「…お前たち二人は昔から仲が良かったもんなぁ。まさか、こんな結果で裏切られるとは思わなかったよ…はは、ノエルも兄から婚約者を奪うなんてな」
「…リアム様、私とノエルは貴方が考えているような関係ではありません。アカデミー時代は本当に仲の良い友人として…彼は私と接してくれてました。それに、婚約のことを持ち出したのも、貴方との婚約破棄が成立してからです…貴方よりずっと誠実だと思いますわ」
正直、揚げ足を取ったような彼の幼稚な言い訳に付き合うつもりはさらさらなかった。
そう、私の悪口だけなら、まだ我慢できた。
けど、自分の実の弟にまでそこまで言うリアムに心底腹が立つ。