元婚約者の弟から求婚されて非常に困っています
「な、何を…」
私が言い返してくるなんて思いもしなかったのかリアムは少し焦ったように口籠る。
「お言葉ですが、まぁ、私のことだからありえないお話ですけれど……百歩譲って私とノエルが浮気をしていたとして…貴方に責める権利はあるのでしょうか?それに、シャーロットとのことも、私とのことも曖昧にしようとしていらっしゃるリアム様の何倍も、一途に想いを伝えてくれたノエルの方が素敵でしたわ、だから私も彼との婚約を承諾したのです」
「…っ」
「今のリアム様はご自身の身の安全を最優先に考えて誠実さに欠けているようですわね。貴方と婚約をする気はこれっぽっちもありませんの。お引取りを」
ジッと、真っ直ぐに彼の目を見つめ、私はそう言い放った。
「…こそこそ二人で手紙のやり取りまでしていたくせに…知ってるんだからな…アカデミーを卒業した後も毎日のように手紙を送り合っていたことを、それはどう言い訳するんだよ」