元婚約者の弟から求婚されて非常に困っています

クスリと、馬鹿にしたように笑うリアム。

アリスはというと、うつ向いたまま静かに身体を震わせ、何とか泣くのを堪えているように見えた。


「…それにしても、側近の侍女が主の手紙を持ち出したのも気づかないなんて…ビクター家の従者たちも大したことないんだな」


ピクッと、ルーナの眉が上がる。

表情を崩さないのは流石だが、内心かなり怒っているのが伝わってくる。

…言いたい放題ね


従者という立場からルーナもアリスもその他の使用人も彼には何も文句は言えないのをいいことに…。


「リアム様、手紙の件について…私はアリスのことを責めるつもりはございませんわ」


「…は?」


「そんなことより、そんな命令をアリスに命じた貴方みたいな卑劣なやり方に虫唾がはしります」


うふふ、と、微笑んではいるものの内心腹わたが煮えくり返る思いだ。


…私、こんなに腹が立つのは始めてだわ。

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