元婚約者の弟から求婚されて非常に困っています
――……
ちょっと早かったかな?
街中にある時計に目をやると、約束の時間よりも半刻ほど早い。
まぁ、お店の中に入って待っててもいいわよね。
流石にまだいるわけないもの。
そんなことを考えながら歩みを進め、ようやく、目的の場所が見えてきた時、
…!?
私は目を疑った。
遠目からでもわかるスラッとした長身。
白シャツに細身のズボンをはいており、いつもと比べると地味な格好なのだろうが…
スタイル良すぎて…逆に目立ってるわ。
周りの女性たちもチラチラと、気にしながら通り過ぎている。
それにしても…ノエルもう来てるの…?
もしや、時間見間違えた?
そう思い、再度近くの時計を確認するも、
…間違ってない…わよね?
何度確認しても約束の時間より、やはり半刻ほど早い。
とにかく合流したほうがいいわね。
時間は遅く来るよりちょっとくらい早いほうがいいわよ、うん!
と、自分の中で適当に整理をつけ、ケーキ屋の前で立つ彼に近づくと、
「…エル、お待たせ。私も早く着いちゃったって思ったけれど、もしかして待たせちゃった??」
控えめに声をかけた。