元婚約者の弟から求婚されて非常に困っています
「ノア!いや、僕が早く着きすぎただけだから、気にしないで。それより来てくれて嬉しいよ」
パッと、私の方に視線をおろし、にこやかに微笑むノエルに少しだけドキッとした。
お、落ち着いて。今、私はノアなんだから。
「そ、そうだったの…。もういるから私、時間、間違ったのかなって焦っちゃった。あなたとの約束だもの、ちゃんと来るわよ」
平静を装い、私もニコリとノエルに微笑みかける。
ちなみに、一瞬、何時からいたか聞こうと思ったけれど辞めておいた。
「…実は、ちょっとだけ心配だったんだ。少し無理やり誘ってしまった感じがあったから、来てくれないかもしれないなって…」
「…!無理やりなんてことないわよ。この前はちゃんと話せなくて私も残念に思ってたもの」
「君もそう思ってくれてたならよかった。じゃあ、店入ろうか?」
サッと、店のドアを開け、私が入りやすいようにエスコートしてくれるノエル。
「あ、ありがとう」
お礼を言いつつ、素直に開けてくれたドアをくぐり、店内に足を踏み入れる私。
なんか、ノアの時の方が扱いが丁寧な気がするの気の所為かしら?