元婚約者の弟から求婚されて非常に困っています

「よかったら少し散歩しない?まだ時間は大丈夫?」

「えぇ、そうね。もう少しだけなら」

店内の時計を確認すると、ルーナと約束した17時までにはもう少し時間があった。

ノエルに促され席を立ち、店の出口に向かう途中、

「ありがとうございました、またのお越しをお待ちしております」

と、店員に見送られ私達。

…あら、そういえばお会計…。

ふと、そう思ったが、おそらくノエルがすでに払ってくれていたのだろう。


今回は彼の好意に甘えることにした。


…今度、エレノアの姿で何かノエルと会うときお土産でも持っていきましょう。



――――…


店を出たのは16時少し過ぎ。

街中には、夕飯の買い物をする主婦の姿がチラチラと目に入る。

賑やかね、この時間帯は。

普段なら、こんな時間に街中にいることがない私にとっては物珍しくてキョロキョロあたりを見回してしまう。

「興味津々って感じだね、ノア」

「えぇ。あまりこの時間帯に街中を散歩することなんてなくて、活気があって楽しそうね」


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