元婚約者の弟から求婚されて非常に困っています
―――…
それから数週間後。
「エレノアお嬢様…すっごく、お綺麗です…!」
「はい!お嬢様最高です!!」
目の前には、感極まるルーナと満面笑顔のアリス。
そして、
「…っエレノア…お前もとうとう私から旅立ってしまうのか…寂しいが、お前が幸せならそれでいい」
少しだけ寂しそうに呟く父の姿があった。
そう、今日は私とノエルの結婚式。
…なんだか、あっという間でまだ実感がわかないわね。
私がそう感じるのも無理はない。
お父様に挨拶をしたいと、約束を取り付けたあの日、
「伯爵と二人で話をさせてほしい」
と言い出したノエル。
「…わかった。私の書斎に通してくれ」
お父様も了承したため、しばらく二人きりで話をすることとなったわけなのだが…。
一体どんな魔法を使ったのかと、疑いたくなるほどノエルと話終えたお父様は、
「エレノア、結婚式の日取りを早急に決めようじゃないか!いやぁ、一時は心配したが…ノエルくんなら安心してお前を任せられる」
あれほど怒っていたのが嘘のように態度が一変していたのだ。