元婚約者の弟から求婚されて非常に困っています
「…私のアカデミー時代の友人で兄の婚約者にあたる女性なのですがもうかれこれ1年ほど会ってなくて…きっと怒ってるだろうな…と思いまして」
少し視線を反らし、曖昧に微笑むノエル。
アカデミー時代の友人で
兄の婚約者って…
…ん?それって私のこと…?
急に自分自身の話題が出てきて驚いた。
「そ、そうなんですか。1年も会われてないんですね…それにお兄様の婚約者だなんて!仲がよろしかったのですね!」
「…えぇ。少なくとも私はそう思ってました」
どことなく寂しそうな表情と口調に私は違和感を覚える。
“私はそう思ってた”って……どういう意味?
それじゃ、まるで…
「エル様…その言い方ですと、まるでエル様の方だけが仲が良いと思われてたみたいに聞こえますけれど…それにご友人ですのに1年も会わなかっただなんて何かあったのですか…?」
ノアの立場で聞いてはいけないのかも知れないけれど聞かずにはいられなかった。
ノエルの寂しそうな表情や口調…そして私(エレノア)に会いに来なかった理由を。