元婚約者の弟から求婚されて非常に困っています

そりゃ、昔からカッコいいと思ってはいたけど…。

元々、キリッとした顔立ちのノエルは、淡い色よりもハッキリとした色合いが似合うのは私も理解していた。

うん、確かに黒タキシードは、本当に彼によく似合っている。


似合っているんだけれど、


…なんか、私…負けてる気がするわ。


女性側からすると、余りの完成具合に自分が不釣り合いなのではと、落ち込むレベルだ。


そんな私の気持ちを知ってか知らずか、ジッと、ノエルは私の姿を見つめている。


…な、なんか言ってよ…。


その時。


「ほら、アリス。私達はノエル様の衣装も確認できたし、後は二人きりにさせてあげないと…ということでお嬢様、私達は先に会場に行きますので。ごゆっくり」


ふふっと、ルーナは、笑顔で私に耳打ちすると、アリスを伴ってサッサと控え室を後にする。

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